2010/03/07

動物がいなかったブロンクス動物園



春だ、春だ、春ー。

外は晴れ、気温は45度(摂氏7度ちょっと)。
こらー動物園日より。

ということで、去年のハロウィーン以来、久々にブロンクス動物園。
さくっと軽くランチして、午後1時には動物園。
やっぱ30分で着くって素晴らしい。
ハーレムより位置が北になるせいか、ちと風が冷たいけれど、久々の動物園。

「象さんが見たい」
と獅子丸からのリクエスト。

おうおう、他にもトラ見てライオンさん見て〜、ゴリラはどうしよっか?
鹿も見たいの? いいですね〜。

なんて二人でるんるんしながら動物園に入ったら、すごい閑散としている。

とりあえず象を見るべく、アジアの動物が集まっているところへ入ると……ま、入り口にラクダがいるんだけれど、これは4月から10月までの興行なのでいないのは当たり前。

しかしお店が皆閉まっている。

なんか、かな〜りイヤな予感。

象は一番奥にあるモノレールに乗らないと見られない。

案の定、鎖が入り口を封鎖。

「今のシーズンは動いておりません。春になったらね♪」てな貼り紙がしてある。

春って、春って、いつ?
14日から夏時間に変わるんだけれど、それから? それとも4月から??

「お母さん、どうしてモノレール動いていないの? 電池がないの?」
おいおいおい、プラレールの電車と一緒じゃないって。

「うん、だから買いに行っているみたいだよ」
「お店に?」
「うん、でもね、すごおおおく大きい電池が必要だから、たくさんの人が買い物に遠いところに行っているから、今日は動かせないんだって」
「そうか……」

と、こんな適当な答えに納得する獅子丸。
いいのかー。

ということは……園内を走り回ってくれているカートも動いていないだろうし(案の定動いていなかった)、いや、それよか動物、いるの?

右に行けば鹿がいてトラがいて、左にいけばライオンがいて。
ライオンを見た後はクマを見て、ダンシング・カフェでちょいと休憩して、ゴリラ見て。ついでにキリンも。

でもそれは、あたたか〜い時期のお話。

トラを諦めて左に梶を取ったあたし。
園内広いし、ストローラーなしで着たので、いったいいつ獅子丸が疲れて抱っこ星人になるかわからないので、なるべく遠くまで行きたくない。

柵の中には、先日降ったどか雪がまだ残っていて、まじで閑散としている。
動物なんてこれっぽちも見あたらない。

ニューヨーク市の動物園(と水族館)は「動物を育った環境と同じように飼育する」というのがモットーなので、サファリっぽい感じになっている。
日本の多くの動物園と違って、檻の中に入っている動物はほとんどいない。

「お母さん、動物さん、いないね」
「う〜ん……いないね」
「どうして?」
「寒いから、お家の中に入っているんじゃないのかな?」
「どうして寒いの? どうしてお家の中に入っているの?」

獅子丸と同じだよ。

これじゃゴリラもどっかに隠れているよな〜。
キリンは舎の中にいてもすごい間近で見られるのは知っているから行ってもいいけれど、ちと遠い。

というか、アフリカの動物なんて、高度なところに住んでいないとあんなドカ雪なんて見ないだろうし(そんな高度なところに住んでいる動物っているの? アジアにはいるけれどさ)、ニューヨークの冬はきついのではないんだろうか?

あー、こんなんだったら、いくら寒くても(むしろそっちのほうがうれしい)北極熊やニホンザル(暖かい湖つき)のいるセントラルパークの動物園に行けばよかった。ペンギンだっているしさ。

結局「へび、見る」という獅子丸の一声で、は虫類が集まっている館へ行き、メリーゴーランドに乗って、なんだかんだと3時間近く遊んできた。

観光でこんな時期に着たらちっとも面白くないよな、と、日本人観光客を見てふと思うあたし。自分だったら「金返せええええ」と思ってしまいそう。

そういえば昔キューバの第二の都市、サンチャゴ・デ・キューバにあった動物園に行ったけれど、広い園内の中にある檻の中はほとんど空っぽで、唯一見た動物といえばやせ細っていて、あとは孤独にただ死を見つめているであろう虎が一匹いただけだった。


ニューヨーク市は予算がないので、働く人たちが多く解雇され、動物も亡くなってしまったら補充もできないらしい(絶滅に値する動物たちの保護が大きな目的なのに)。

なのに、市に対する市民からの抗議に対応すべき裁判に関する予算はがっつり組んでいるみたいだし。

世の中の仕組みなんぞ、そんなもんだよね。

と、動物園に来て切なくなってしまったおかんでした。




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