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2010/10/08

らせん

午後、友だちの娘さんと一緒に獅子丸を学校の近所にある公園で遊ばせた。
その時、2歳にならないくらいの黒人の男の子が遊具の上から落ちた。

どさっ

という音がして、彼は動かなかった。
一瞬のことで、あたしは動けなかった。

母親は息子から離れたところに座っていて、他の人と話をしていた。

その子が落ちた遊具の高さは、獅子丸が前に骨を折った高さと同じくらい。
すごーく高いイメージがあったけれど、良く見るとそうでもない。
でも、180センチ(推定)くらいの高さはあるので、決して低くもない。

早く救急病院へ連れて行かないと。

と思っている、あたしやあたしの友だちの意志とは裏腹に、母親はその状況を見て一言「Damm!」と叫んだだけ。

「もしかしたら恥ずかしいのかもね、子どもがそういう状況になっちゃったってことを」
と友だちは言っていた。
その気持ちはわかるけれど、命を争う問題だから、さっさと行動移さないと!

普通、子どもが落ちてすぐ泣いたら「大丈夫」という。
でも、彼は泣かなかった。
ぴくり、とも動かなかった。
落ちたときに左肩を打ったこともあるだろうけれど、とにかく動かず泣かなかった

そういえば獅子丸が落ちたとき、ぼくちゃんは「病院へ!」と叫んだけれど、相手をしていた娘さんのお父さんは「そんな大げさな」と言ったと言っていた。

彼らの中で、血が出るとかじゃないと、救急病院へ行く必要がないと思っているのだろうか?
あるいは、自分がしっかり子どもを見ていなかったから、その事実を知られたくないのだろうか。

少なくとも、あんな高いところに1人で子どもは放置しないよ。
親か、姉弟が一緒にいるべきだ。

うちのご近所の人たちは、よたよた歩きの、多分2歳にも満たない子どもでも1人で遊ばせて、自分はベンチに座って他人と話しをしているパターンが多い。
だいたいそういう場合は、お兄ちゃんかお姉ちゃんに面倒を見させているけれど、でも最終的に何かあった場合は親が責任を持つのが当たり前のこと。

今回のお母さんはよく見たら妊娠していた。

その落ちた子どもは、少ししてからちょこっと泣いて、その後何かを買い与えられ、ストローラーで寝させられていた。
1時間半後には、普通によちよち歩いていた。
また遊具の方に行って、滑り台とか滑りたがっていた。

学校から帰ってきたのだろうか、お兄ちゃんらしき人がその子をケアしている。
でも、落ちたときは、誰もいなかった。

大丈夫なんだろうか。

「平気よ、こうやって歩いているじゃない」
と、親はいいそうだけれど、それは「今」の話であって、後から何か来るかもしれないのに。



ハーレムには、いや、似たようなコミュニティーには親が無自覚で子どもを虐待していることが多い。

でもそれは、親になってしまった彼らも、きっと虐待にあっていただろうから「それが普通」と思っている率が高い。

でもそれは、普通じゃないの。
それはあなたが住んでいる、小さな、小さなコミュニティーでは普通のことかもしれないけれど、違うんだよ。

誰かが教えてあげないと、この「負のらせん」は断ち切れない。

例え教えてあげたとしても、聴く側の態度が攻撃的になるだろうから、そんな簡単にはいかないのが現状なんだろうな。




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2010/06/11

終業式

昨日、10日は獅子丸の行っている学校の終業式だった。

日本でいえば、二年保育の一年目終了ってことかな。
なので、一つ上のお兄ちゃん、お姉ちゃんたちにとってみたら、卒業式。

アメリカに来た当初は「えー、6月が卒業式で、9月が新学期なんてへん」なんて思っていたけれど、郷には入れば郷に従いまして、今じゃなーんの違和感もない。

ところがこの日は、獅子丸の検診日。
日本に帰る前にチェックしたいということで、最後の日は参加できないかも、と校長先生に言ったら「そんなことはダメだ。病院に電話して予約時間を変える!」と息巻いてくれまして、案の定、予約時間、変更してくれまして、無事参加。

卒業する子どもたちは、ドレスやらタキシード(!)やら、きちんとした格好。
そんな中にお下がりのポロシャツもどきに膝がすれ始めているカーキーパンツなんて出で立ちで送り出してしまったおかんは、世間知らずね〜。

やっぱり白シャツ黒パンツ一式はマストだな。

案の定、前回のブログで書いたようにロミオとジュリエットの劇が展開され(かわいかった)、その後は子ども一人一人に1年間よくやりました的証明書をいただいてお終い。

ウチは検診があったので早めにもらって、最後の挨拶もよくしないで(獅子丸的には、もう会えない友だちたちに別れの挨拶もせず)病院へと行ってしまって、なんだか終わり方が中途半端。

でも、同じ学年の子たちはほとんど来るし(確か一人だけ遠いから辞めるとのこと)、でもって、下から来る子の内二人はなんと日本人の血をひいている!  

一人は純日本人で(って、こっち生まれだからアメリカ人なんだけれど、両親が日本人)、もう一人はウチと同じ、黒人とのミックス。



2005年末に妊娠がわかって、ハーレムで子どもを育てていくなんて、一体どうなってしまうんだろうと不安で仕方なかった。

数多くある公園は汚いし、親が自分の子どもに向かってカースワード(Fワード)を叫ぶし、怪しげなおっちゃん、おばちゃんたちが多くいる。

ストリートを歩けば、ゴミは道にがんがん捨てていく人たち、Fワード混じりでケンカしている人たち。

ハーレムにある公立の学校のレベルの低さ(なんてたって席に座って授業聞いていられない子どもたちが多いからね!)に頭がくらくらした。

でも実際に産んでみて、子育てを始めてみたら、ダウンタウンよりも安いから、ということで引っ越してきたヨーロッパ系白人が少しずつ増え始め、教育意識の高い黒人のお母さんたちとも仲良くなって、もちろんハーレムに住んでいる日本人家族とも仲良くなって、自分が想像していた状況とは違っていた。

今、獅子丸が通っている学校も(ウチから歩いて5ブロック)、公園で知り合ったフランス人とベトナム人のミックスのお母さんが教えてくれて、娘さんが獅子丸と同じ年で、この9月からも一緒に学ぶ。

獅子丸も、この8月で4歳だ。

あたしがハーレムに引っ越ししてきて、ボランティアをやりたいなと思って初めて参加したのが、4歳児が集まっている保育所だった。

もう、こんな年になったんだな、と、卒業式を見て、ちょっと感慨深くなってしまったおかんです。




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2010/04/05

ハーレムでサクラ、咲いています


アパートの前の公園にあるサクラが咲いた。
先週の頭は雨が降ったりして肌寒かったけれど、つぼみがふっくらしていて、そろそろかな、と思っていたら、後半暖かくなって、どかんと開花。

いや、やっぱりサクラっていいね。
日本人には格別だわ。

これ以外にすんごい枝葉の短い、やせたサクラの木が2本。



ちょいとミスマッチな感じだけど、サクラ、ありがたや〜。

そういえば、スペインのマドリッドかどこかの街(セルビアだったっけ)にもたくさん日本のサクラが咲くらしい。

今年は東京の開花日とほとんど近いから、なにげにうれしいわ。

あー、酒、飲みてー(笑)。





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2010/04/04

野球がやりたいの

春ですな〜。
春と言えば、野球シーズンがいよいよ開始。
って、日本では3月末からやっているのか。

ウチの前の公園には野球場があって(もちろんバスケットコートもある)、そこでは毎年ハーレムに住んでいる子どもたちで形成されているリトルリーグが毎週、試合をしている。

どうやら今日、4月3日がオープニング・デイだったらしい。

気がつけば、去年にはなかったと思われるホット・ドックを売っている屋台が出ていたり。
選手の親も黒人だけでなく、ハーレムに住みだしてきた白人たちもいる。













一番前だと、こんなかぶりつきで見られるんだけれど、もうちょっと上に上がった方が見やすいかも。

写真に撮った子どもたちはまだ小さいみたいで、はっきりいってへたくそーだった。
暴投にエラーに……で5球くらい投げて5点、みたいな、そんな感じ。

それからちょっと125丁目をうろついて戻ってきたら、大きなお兄ちゃんたちになっていて、上手だった。

そのときに白人のとーちゃんがめちゃくちゃエキサイト。
どうやら子ども2人が試合をやっているらしい。
息子が凡打したら「オッケーオッケー、がっかりするんじゃないぞ、その調子でいけよー」だの、普通にプレーして相手選手をアウトにしたら「イエース! グレイトっ」と一人大声。

ビールでも飲んでいるのかーと思わせるくらいな勢い。

なんか、このノリ、知っているんですけれどー。

あー、ヤンキースファンと同じだ。

おっさんの横に座っている黒人のおじさんは(同じチームのお父さんなのか、ご近所さんなのかわかりかねる)、「へー」だの「いいね」だと相づちを打っている。

一つ上の段に座っている品のよさげな奥さんは、その黒人のおじさんに「コーヒーを買いに行きたいって言ってもダメだっていうのよ、試合をちゃんと見ろって言ってね」と野球にはまったく興味がなさそう。

獅子丸は獅子丸で、ホットドックを食べたいだの、野球をやりたいだのと言うし。

えっ、野球がやりたいの?

野球かあ……

ま、野球好きなあたしはいいけれど、まずは手始めにとーちゃんとキャッチボールだろうけれど、ぼくちゃん、野球なんてやったことなさそうだしなあ(なんてったって野球のほうが道具そろえるのにバスケよりも金かかるもんね)。

「ぼくのバットはどこ?」と叫ぶので、家に帰って新聞紙を丸めてバットとボールを作りました(笑)。

さて、彼の将来はいかに?

ちなみにリトルリーグは5歳から。
それまでハーレムに住んでいるのだろうか?

2007年にリトルリーグのワールドチャンピオンになっているのは、このリーグからだろうと思っていたら、お隣のイースト・ハーレムでした。




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2010/03/25

Sの話

さて、ウチの下の階に住むSの話。
まったく何をしているのが職業は不明。

7年ほど前までは6番街(レノックス・アベニュー)に花屋を構えていたけれど、その後閉店。

6年くらい前に7番街に娘さんが、健康食品店を開いたけれど、今はどうなっているのか不明。たかが2アベニュー向こうなのに、なんか行かなくなってしまっているので。
というかー、どの人が娘さんなんだ?
あ、一緒に住んでいないのか。



Sは実はインド人。
肌の色がハーレムにいる人たちと似ているけれど、ちょっと顔つきが黒人とは似て比なるなあと思いつつ、でもいろんな人がいるから……と思っていたら、インド人だった。

「ベイビーには日本語のみで話かけるのよ! 英語なんて学校が教えてくれるんだから。そうしないとバイリンガルにはならないわよ」
「あたしは自分の子どもにそうしたわよ。彼らは3カ国語話すから」

Sはインドの言葉が母国語で(インドって何カ国か言語があるんだよね?)、あと英語にアフリカの言葉、オランダ語に……あと一つ、どこの国の言葉か話せる。

コツは母親はひたすら子どもに母国語(あたしの場合は日本語)で話しかけるということらしい。

へええなんて聞いて、そのときにインド人と知ったんだけれど。

そんなSはこのアパートに20年は住んでいて、この界隈、怪しく知り尽くしている。

あたしがベッドバグに悩まされ、肌をばりばり掻きむしったとき「隣のアパートに非合法の医者がいるから処方箋書いてもらって大家を訴えたらいい」とか教えてくれたり、ねずみが出て困っているときには、自分の飼っている白猫を貸してくれたり(一度ねずみを捕まえてくれた)。

同居人が常に変わって(でもレギュラーな人もいる)、ほぼ毎日明け方ストリートから彼女を呼ぶ声がする。鍵を渡してやれよーと思うんだけれどな。

夏になると夜遅くまで隣のアパートの階段でチルって(タバコを吸いながらビール瓶を片手にリラックス)、その後1階に住む女性と夜中に大げんかしてドアをがんがん叩いたり。

去年、1年の間に4回もキッチンの天井が落ちてきたというのも驚くけれど、ガスが7年くらいも来ていないってのにはもっと驚いた。

7年!!

じゃあ、そこにあるガス台は……飾り?

「そうよ、だからぜんぜん料理とかしないのよ。でも最近胃の調子が悪くってね」

って、そらそーだろっ。
つか、やっと最近、なんですか?

なので電気のコンロが一つあって、あとは電子レンジとかそういう電気系ものが置いてある。

「だから家賃払っていないのよ。がはははははっ」
と大笑い。

ねえ、大家さんに言えばいいんじゃ……

と思うけれど、何かと影(というか、裏か)のあるS。
大家さんともいろいろもめているようでして。
それにあの大家もケチだからねー。

ところで今月半ばに傷つけられたアパートのドアですが、今だにそのまま。

おーい、一体どうなっているんだよー。

怪しいことを知り尽くしている分、怪しいことをやっているということで、きっと敵も多いんだろうか。

勘弁してくれよー。




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2010/03/14

アパートのドアのガラスが傷つけられて

「アキツ、昨日の夜中に大きな音、しなかったか?」
と、明け方実家から帰ってきたぼくちゃんが訊く。

音?

「ううん、何も」
「アパートの入り口のドアのガラスが割られようとしている」
「は?」

あたしたちが住んでいるアパートの入り口の扉は2重になっていて(って、普通そうなんですが)、2枚ともガラス張り。
その、外側(つまり歩道側)のガラスが割られようとしたらしく、すごい傷がついているらしい。


←これです。

見えますか? 
左の真ん中あたりが白っぽくなっているでしょ。そこを中心に亀裂がわーっと広がっていて……。

これって、まるで銃で撃ったあとのようじゃん。

といっても、穴が開いているわけではなく、何か固いもので衝撃を与えた感じ。

なんか、この間の部屋の扉破壊未遂事件といい、なんだよー、これ。

確かにハーレムは他の地域と比べたらまだまだ「ラフ」なところ。
でも2001年10月からハーレムには住んでいるけれど、こんな事件は何一つあたしの身の回りでは起こったこと、なかった。

みーんなあたしをスルーして行っていたのに、もうそうじゃないってこと?



思えば、アパートの管理人が変わってから何かしらヘンなことが起きるようになってきた。

もともとこのアパートは個人の持ち物。
でも大家さんがかなりの高齢、さらにお隣のNJ州在住ということで、昔のようにほいほいハーレムにはこれなくなり、このブロック一体を不動産もやっているRが仕切ってくれていた。

といっても、下の階に住むSは去年一年で4回もキッチンの天井が落ちるという不幸に見舞われ、さすがにキレたのかしかるべきところへ電話した結果なのか、ウチのアパートだけ管理会社が管理することになった。

あたしはこのことについて諸手を挙げて喜んだ。
だって大家のじーさん、すごいケチ。
獅子丸を出産する1ヶ月前に冷蔵庫がぶっ壊れ「壊れたから新しいのをお願いします」連絡したら「本当に壊れたのか? 人をやるから確認させる」と言われてプッツン、キレたアタシ。

買ってくれないんだったら311(注)に電話してやるーと叫んだら、翌々日には新しいのが来た。

*311:苦情受け付け電話番号。でも何か困ったこと、わからないことがあったら311。ここでレポートされてしまうと大家さんに悪い記録が残り(多分)今後の活動にかな〜り支障がでる。ので、多くの大家さんは恐れているのであった。

下のSは天井が落ちる度に文句を言っても、お金がないから安い人を雇って、何の解決にもならず。

ウチはウチでガスコンロがもう本当にひどいことになっていて、写真を送りつけようと思っていた矢先の管理会社介入だったので、これで問題解決! と喜んでいたのに……。

新しい管理人さんはとてもいい人で、何かあったらすぐかけつけてくれる。
でも雇われている管理会社がケチなのか、コンロがまったく新しいのにならない。

他にもたーくさん問題があって、まったくどうなっているんだという感じ(もちろん全部写真撮ってあるし、いつでも311に電話できる体制)。

そんな矢先のこの事件。

どうやら原因は下の階のSらしい。

となると、Sが弁償しないといけないはずだけど、やらないだろうな、彼女。

ガラスが傷つけられてから5日は経っているのに、何も変わらず。

この春にはハーレムを出ようと思っていたけれど、いろいろあって出ることができなくって、でも、絶対に出てやるわ、このアパートだけは。

まったく、S、アンタ何やってんねん!!

ということで、機会があったらSについて書いてみます。





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2010/01/28

アパート部屋のドアを壊されて

先週末の日曜日、獅子丸と家に帰ってきたら、やたらにアパートのドアが開けにくかった。
鍵はかかっていないのに、押しても開かない。幸い中にぼくちゃんがいたから開けてもらえたけれど、なんだ、なんだ?

と、よく見たら、ドアのぶよこの鉄板みたいなものがはがされている。

ちょいとはずかしい絵なんですけれどー(本当に美大出か、あたし)、こっちのアパートには鍵が二つついている。

上はがっつり重たいやつで、内側からかけるときぐるっと180度のぶを回して「ガチャン」という感じで閉める。対して下のドアノブがついているところの鍵は45度くらいしか回さないので軽い感じ。

そこのドアノブの横についていた、多分外からこじ開けられないように保護していたでッパンのようなものがあるんだけれど(妙な紫色で塗ったやつです)、それが剝がされていて、うまく閉まらなくなっていた。

むりやり内側にぼくちゃんが叩いて収めたけれど、がっつり閉まらないので上の鍵がかけられない。

「誰かがこのアパートに入ろうとしたんだ」とぼくちゃん。

誰かって、誰が?

このアパートは全部で6部屋ある。
あたしはまだ6年目で、上の階に確か去年くらい新しい人が引っ越してきたくらいで、あとの住人は最低20年は住んでいる古株の人たち。そして疑似家族を形成していて、とてもそのうちの誰かがあたしたちの住むところに入ってくるなんて思えない。

なんてたって1階に住んでいるじーさんは「いいかい、ヘンなやつが多いんだからこの辺りは。いくら他のアパートの住人の知り合いだと言われても、そいつが本当かどうかわからないんだから、入れちゃダメだ。」と、口うるさい(当たり前なことだけど)。
なのですごい慎重だ。

今は寒いからあまり外にはいないけれど、ちょっと気候がよくなるとおじーさんはずっとアパートの番人みたいに外にいてくれる。

と言っても、そんなおじーさんも、待っているのが日本人だとわかると「あ、あそこの知り合いだ」とほいほい開けてくれるけれど。

実は一昨年くらい、部屋の鍵がまったくかからない時期が二ヶ月ほどあった。
大家にいくらいっても直してくれなく、311(ニューヨークの苦情受け付け番号)に電話してどうにかしてもらおうかと思ったくらい。
その時だって、なーんの不都合もなく過ごせた。

なのに、鍵のかかる今になってこんなことが起きた。
鍵がかかっていなかったら、と思ったらぞっとした。

別に盗まれるものなんて何もない、と思ったけれど、一応形が古いとはいえテレビはあるし、こうやってPCもある。あと洋服だって獅子丸のオモチャだって、何だって闇市で売ることはできる。

火曜日、水曜日と管理人がやってきて直してくれているけれど、まだ完璧じゃないらしく、またやってくる。

治安がよくなってきているはずのハーレムだけど、不況のせいで怪しい人たちが増えてきているということなんだろうか? もちろんこれはハーレムだけに限ったことじゃないけれど。

パスポートとか、クレジットカードとか銀行の貸金庫にいれようかなあ……。


鍵といえば、キューバの首都ハバナで人のアパートに泊まったとき(そうやって旅行者に1部屋貸す人たちが多い。アメリカドルを稼ぐために)、アパートの入り口で鍵をあけ、各階に入るための鉄格子の扉の鍵を開け、自分のアパートの鍵に、さらに部屋の鍵と、全部で4つもらったことがあった。

そんなに治安が悪いの? と思ったけれど「万が一のためにね」と自衛の一つだった。
ハバナはちっとも治安が悪いところじゃなかったけれど、どこで何が起きるかは誰にもわからない。

あたしは今まで中南米を始め、治安の悪いところも旅行してきたけれど、今まで一度たりとも怖い、危ない目にあったことはなかった。
多分、自分の「運」がそういうことを避けてきたんだと思う。

でも今回、こういったことが起きて、そろそろハーレムを引き上げる時期なのかもしれない。

ここ数ヶ月は気を引き締めていかないと、多分、また同じことが起きそうな気がする。

やれやれ、だ。





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